親族と他人の違いは?

 

 

法律では親族他人の境目は

どうなっているのですか?

 

 

一般的に、葬式や結婚式などで「親戚一同」などと言う場合には、いとこの嫁の叔父など、つながりがよくわからない遠縁の人まですべてひっくるめて親戚といったりしますが、民法では、「親族」と「他人」の区別が明確に定められています。

 

具体的には、「親族」とは、六親等以内の「血族」と三親等以内の「姻族」のことであり、その他はすべて「他人」となります。なお、配偶者は、血族でも姻族でもなく、親等もありませんが、親族に含まれる規定となっています。

 

 

親等とは?

 

親等というのは、親族関係を表す単位のことで、具体的には、自分や配偶者をゼロ親等として、親や子供は一親等、兄弟姉妹は二親等という具合に計算します。

 

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なお、親族となっている者は、離婚で姻族でなくなった場合は別として、たとえ本人や他の親族が縁を切りたいと思っても、親族関係からはずれることはできません。なので、昔はよくあった勘当して親子の縁を切るなんてことも、現代では認められていません。

 

 

血族とは?

 

血族というのは、出生や養子縁組によって生じます。具体的には、自然血族とは、血のつながりによる親子や兄弟などのことで、法定血族とは、これと同様にみなされる養子、養親のことです。

 

なお、養子や養親の場合も血族関係ではありますが、養子の血族と養親の血族との間には血族関係は生じません。ちなみに、法律上の婚姻関係にない父母の間に生まれた子(非嫡出子)は、母との間には血族関係ができますが、父との関係においては、認知されない限り血族関係とはなりません。

 

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姻族とは?

 

姻族というのは、結婚した相手(配偶者)の血族および血族の配偶者のことをいいます。具体的には、夫や妻の、親や兄弟などが姻族になります。

 

 

嫡出子とはどのようなものですか?

 

嫡出子というのは、法律上の婚姻関係にある男女を父母として生まれた子のことをいいます。わかりやすく言うと、正式な夫婦の間に生まれた子供のことです。

 

なお、生まれたときに父母がすでに離婚していたとしても、民法では、結婚している間に懐胎された子を夫の子とする懐胎主義をとっています(民法772条1項)。

 

 

非嫡出子とはどのようなものですか?

 

非嫡出子あるいは婚外子というのは、嫡出子に対して、内縁関係などの正式な夫婦でない男女の間に生まれた子供のことをいいます。

 

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