該当でティッシュを受け取るのは契約?

 

 

ポケットティッシュを街頭で受け取る行為は

契約になるのですか?

 

 

ポケットティシュを配る側は「タダでティッシュをあなたに差し上げます」と手渡し、受け取る側は「はい、もらいます」と受け取っていますので、この時点で、民法第549条の贈与契約が成立していることになります。

 

贈与契約というのは、財産を無償で相手に与えるという契約のことで、これは、一方が他方に財産の提供を申し出て、相手がこの申し出に合意することによって成立します。

 

ただし、無償で与えるという契約は、本来例外的なものなので強い拘束力があるわけではありません。なので、きちんと書面に残さなければ、いつでも取消が可能になります。

 

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つまり、「あなたにあげます」と約束したとしても、契約書もなく実際にまだ贈与していないときには、「あの話はなかったことにして」と取消ができるということです。

 

しかしながら、街頭で配っているポケットティッシュの場合は、「渡して受け取る」という行為が即座に行われますので、取消といっても、実際には具体的な方法がありませんし、また取り消す意味もありません。

 

 

お歳暮やお中元も贈与になるのですか?

 

お世話になった人やお得意様などに贈るお歳暮やお中元、プレゼントなども贈与契約に該当します。ただ、これについても、前述のように、わざわざ「あなたに贈与します」「はい、受け取ります」というような確認作業は行いません。つまり、このような場合は、常識として、受け取った後でお礼を言えばよいということです。

 

 

会社を相手に契約する場合、

どのような点に注しなければなりませんか?

 

会社相手ですと、つい個人よりも信用できそうな錯覚を起こしがちですが、大企業でしたらともかく、個人経営に近いような会社の場合は、むしろ個人相手のときよりも注意する必要があります。会社には、株主がある株式会社だけではなく、合名会社、合資会社、合同会社などがあります。

 

合名会社は社員全員に無限責任がありますので、社員の誰と契約を結んでも、その責任に関しては同じことになります。しかしながら、合資会社の有限責任社員や合同会社、株式会社との契約については、注意しなければなりません。

 

というのは、これらの社員というのは、会社の負債について直接責任を負う義務がないので、もしその社員だけを信用して契約してしまうと、いざというときに責任逃れをされても文句が言えなくなるからです。

 

なので、会社相手に大きな貸付けや契約をするときには、会社の経営状況を調べると同時に、契約の相手は会社の「代表取締役」であるかどうかを確認するようにしてください。

 

 

代表取締役がいない法人の場合は?

 

相手が代表取締役のいない社団法人や財団法人などの場合は、一般的には理事が代表になります。ただし、理事や代表取締役は、他人に代理権を与えて取引させることもできますので、もしその社員が代理権を持っているのであれば、会社と取引したことになります。

 

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